そもそもファシリティとは
ファシリティは辞書的には、設備、施設という物理的な意味のほかに、便利さ、便宜、たやすさという意味もあります。
企業の事業活動において使用する施設(ビル)や機器、それらを利用する人々の環境のすべてを包括的に「ファシリティ」と呼び、現在の社会において、ヒト、モノ、カネ、情報に次ぐ第5の経営資源と言われています。
ファシリティは、企業経営の行く末を左右する重要な機能を秘めています。
では、ファシリティマネジメントとは
ビル(施設)の持っている資源(建物・設備・環境)を最大限に有効活用するために、個性、用途や目的に応じた機能をつくりだし、ファシリティ(ビルの)価値を向上させる活動。
基本的には上記のように定義されています。ファシリティマネジメントについては各社さまざまな見解、業務形態がありますが、当社では狭義的に上記のような捉え方をしています。
時代や環境に合った経営計画のもと、少ないコストで多くの収益を得るとともに、顧客満足・オーナー満足・社会環境への適応能力をアップさせ、ビル本来の健康な状態をつくりあげる活動。
そのためには、メンテナンスを超えた総合的なマネジメントが重要になります。ビル(施設)が本来持つべき収益性、快適性、利便性をもっとも良い状態(これを最適化と言います)にし、価値を最大化させるには、長期的な視野と計画性を持って取組んでいかなければなりません。
ファシリティマネジメントの目的は?効果は?
ビル(施設)の持っている資源(建物・設備・環境)を最大限に有効活用するために、個性、用途や目的に応じた機能をつくりだし、ファシリティ(ビルの)価値を向上させる活動。
施設投資や運営費を最小限に抑えます。
- ・投資費用や運営管理費を適正に削減し、経営効率の向上につなげます。
合理性、機能性、生産性、快適性を向上させます。
- ・ファシリティの性能がアップし、すべてにおいて経営の円滑化が図れます。
- ・お客様がコアビジネスに専念できる環境が整います。
満足度の向上と柔軟な社会適応性を醸成します。
- ・サービス水準があがり、顧客満足度・企業イメージの向上が図れ、売上増進につながります。
- ・社会・地域に対して企業責任を果たすことができます。
ファシリティはただのビル管理ではありません。
ファシリティマネジメントは、従来のビル管理に収まらない長期的経営プランが必要です。
企業が事業活動を展開するために使用する土地・建物・各種設備だけでなく、業務空間・居住空間・地域環境など利用する企業環境のトータルマネジメントです。
従来のビル管理 | ファシリティマネジメント | |
管理の性格 | 現場管理的 | 経営戦略的 |
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主な目的 | 維持保存 | 最適化・改革 |
管理視点 | 問題施設 | 全固定資産 |
対象時点 | 保有施設の現状 | ライフサイクル・将来施設 |
関連知識 | 建築・不動産 | 建築・不動産・経営 財務・心理・環境 |
担当組織 | 財務・施設等(単一) | 部門横断的(複合) |