冨士ファミリー通信 2024・3月号

近況

 ウクライナ侵攻が始まって2年が経過しました。今もロシアはウクライナの4州を占領し、堅く陣地を築き、専守防衛に徹しています。

 両軍の損耗は激しく、ウクライナ支援の旗手であるアメリカは大統領選挙を踏まえ、自国利益優先主義のトランプ氏が予備選挙で勝っているとの事…

 世界の警察であったアメリカ合衆国も自国の利益を考え始め、他国への無尽蔵の協力が難しい世論になってきているようです、何しろ大統領は国民の直接投票で決まるのですから、国民の人気が一番大事です。そして国民は無知であり、だまされやすい者なのです。

 人間は欲深い生き物で、食べる物着る服住む場所に苦労していなくても、もっと良いものを欲しがります。他国へ廻している国家予算を自分達の生活安定のために使うべきだ、という世論は私的には起こって当然だと思います。

 これが短期間であれば、正義感が我欲を抑える事もできるのでしょうが、2年3年それ以上となると、単純になんで?と言う気持ちが沸き起こってくるのでしょう。

 そして時間が経てば人は忘れるという事実。日本においては北方四島の返還がいまだ実現されていません、戦後80年間ロシアに不法占拠されたままなのです。いまのウクライナ4州もこのまま行けばそれを既成事実として受け入れざるを得ない事になるのではないでしょうか?

 もちろんロシアの個々の人たちを悪く言うつもりはありません。しかし、ロシアと言う国は、多数の人達がつくる“国家”という単位になった時、それは今も昔も同じ思想だという事が言えると思います。

 中国やインドがロシアの天然資源を安価で大量購買し、ロシアの国力は衰える兆しを見せません、EUもロシアの天然資源が必要で、表では批判していますが、裏でお付き合いを続けていますし、日本も同じ事が言えます。そう単純に割り切る事ができないのがグローバル経済なのです。

 今も戦場で倒れる兵士たち、そして両国とも母国にはその家族がいるのです。早く平和になる事を望みますが、このままの流れで行けば、ロシア大統領選挙でのプーチン氏敗北の奇跡でも起こらない限り、この侵攻の第一ステージは彼の勝利になるのかもしれません。

 停戦条件はウクライナのNATOへの加入を認める代わりに、4州の保有をロシアに認める事になるのではないでしょうか?そうなるとウクライナが失われた4州を取り戻すのは、また歴史が大きくうねり、その時を告げるまで待つしかないのかもしれません。

 プーチンがその条件を呑むかは、これから起こる世界情勢によると思います。明日何が起こるのか、誰にも分からない時代に突入している事は間違いないのですから。

日曜散歩➀ 江戸城 富士見櫓(お殿様も登って富士山を見ていた🗻)                                 

代表取締役社長 米谷 英之

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